薬にはいろいろ

QT延長症候群の治療は、LQT1、LQT2の場合はβ遮断薬、LQT3の場合はメキシレチンを服用することから始まるそうです。
LQT2の場合はカリウムが、またカリウムのイオンチャネルに異常があるとされるLQT1やLQT2でも、イオンチャネルの働きにおいてナトリウムの放出を抑え、カリウムの放出を促す「メキシチール(メキシレチン)」が有効な場合があるようです。

さて、β遮断薬にも色々な薬があります。
最も古くから使用されているものが「インデラル(プロプラノール)」。
他には「メインテート(ビソプロロール)」、「ナディック(ナドロール)」等。
娘は「アーチスト(カルベジロール)という、β遮断薬ではなく、αβ遮断薬を飲んでいます。

インデラル、メインテートともに、階段もなく一日の活動量も通常の1割にも満たない病棟内だけの入院生活は普通に送ることができましたが、退院してみると朝起きて学校に行くことすら困難に。
幸い娘の主治医は小児循環器の医師であり、「治療は必要。けれど学校に行かれない=QOLが下がるのは辛い。」というお考えを持ってくださっていることから「他に有効な薬はないか」を医師仲間に相談してくださり、アーチストになり、日常生活を取り戻しました。

QT延長症候群が発症したことにより薬を飲む訳ですから、薬は心臓の動きに影響を与えます。
場合によっては、入院して薬の作用を確認しながら、ある程度治療を進める場合もあります。

また、抑えたい症状に対して同じ効果を期待できる薬がいくつかあります。
しかし、仮に同じ遺伝子異常があったとしても、その遺伝子座や置換しているアミノ酸、元々の体質によって副反応は異なります。
同じ成分でも、ジェネリックに変えると薬を製造する際の添加物が異なり、副反応の出現が変わることもあります。

もし治療のためにβ遮断薬を飲み始め「だるさ」「倦怠感」「頭痛」「気持ち悪い」「胃部不快感」等、何かしら不都合な症状がある場合には必ず主治医にその旨を伝えましょう。
そして、生きるために必要な薬で、生きることが辛くならないようにしていきたいですね。

QT延長症候群2型の娘のこと

13歳にて遺伝子検査により先天性QT延長症候群の診断がおりた娘の治療や生活について載せています。 致死性不整脈の1つ、突然死の原因となる【先天性QT延長症候群】。 厚生労働省の難病指定から外れましたが、完治することのない病気です。 5歳から始めたバトントワーリングというスポーツでは、選手として活動してきました。 治療により体調や日々の生活に大きな影響があります。 それでも毎日を元気に生きています。

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