両脚捻挫で車いす&QTc=0.53で「おお!」

7月末に娘の所属するバトンクラブの発表会がありました。

娘はその日を最後にバトン選手を引退するつもりでした。

ところが神様は娘に「まだバトンは辞めさせない」というお達しを受けたのでしょう。

発表会の2週間程前。

舞台上での衣装着用でのリハーサル。

娘はセンターで踊る曲が多くありました。

あんなに下手だったのに・・・

ドロップ女王だったのに・・・

素敵な笑顔で踊る娘に感謝です。

笑顔の舞台袖では顔半分だけ真っ赤にして汗をかきながら、酸素を吸いながら踊っていました。


発表会の一週間前。

舞台上でバク中を決めたくてお小遣いで通っていたバク転スクールにて、裸足で練習をした際、着地を失敗して歩けなくなりました。

松葉づえで歩けるようになるまで3~4週間という診断に娘は策を練ります。

「ママ!診断内容は絶対にばれないようにして!」

「自分が出ないと演技構成に迷惑を掛ける曲がいくつかある。出られるもの、出られる場所と無理なものを先に指導者に伝えておく」

と。


本番前日。

小鹿のようにしか歩けないのに、メンバーに交じって踊る娘に涙しか出ません。

痛いのに笑って踊る娘に、こちらの感情はぐちゃぐちゃです。

でも、応援するしかない。

戻ってくる度に氷で冷やます。

すると

「わはははは!やっば~い!ステップ踏むと激痛なんだけどさ~、足を動かさないと上半身の振りが出てこない~!」

上半身だけで踊れない自分に爆笑しています。

本当にたくましいお嬢さんですよ、うちのお子さん(笑)


本番当日。

大量の保冷剤と氷を楽屋に持ち込み、車いすで楽屋と舞台袖を何度も往復。

舞台袖から娘を見守る母には涙ばかりです。

ついつい娘を少しでも歩かせないようにしなきゃと車いすを舞台袖ギリギリまで運ぶも

「ここまで来ないで大丈夫。ほかの人の邪魔になるから、あっちで」

とか

「みんなの動線優先ね」

と、自分の痛む足よりも、舞台の出来を優先する娘に、演劇を学ぶくらいだから、エンターテイナーなんだなぁと妙に感慨深いものがありました。


フィナーレだけ、先に映像で見ることが出来ました。

ステップを踏めないから、客席から見たら目立つのかなと思いつつもやはり涙無くして見られません。

トップ指導者からは、愛あるLINEを頂き、改めて、このクラブでバトンが出来たことに感謝でした。


あれから一ヶ月近くが経ち、定期受診で静岡に。

既に松葉づえではありましたが、主治医から「あれ~?」と苦笑いされ・・・

ICDが埋め込まれている人が、バク中失敗して両脚捻挫とか、まぁ、おかしな話ですよね(笑)


定期受診では、心電図を図りながら階段昇降などをして、運動前~中~後のQTを計測しますが、歩けないので今回その検査はなし。

通常のQTだけでしたが、生理終わりかけだからなのか、QTc=0.53に、親子で「おおー!」と喜び方面の感嘆の声。

いや・・・ちょっと待ってくださいね・・・

QTc=0.48以上でQT延長症候群の中でも、重症扱いなのに。。。

QTc>0.6等を見ていると、感覚がおかしくなってしまうようです・・・(笑)


バトンはしばらく休会です。

その間に靭帯再建手術を、と思うものの、簡単に手術できる体ではないですし、本人はリハビリで何とかなると思っているので、どうしたもんかなぁ~と、母の悩みはまた増えたのでした。




QT延長症候群2型の娘のこと

13歳にて遺伝子検査により先天性QT延長症候群の診断がおりた娘の治療や生活について載せています。 致死性不整脈の1つ、突然死の原因となる【先天性QT延長症候群】。 厚生労働省の難病指定から外れましたが、完治することのない病気です。 5歳から始めたバトントワーリングというスポーツでは、選手として活動してきました。 治療により体調や日々の生活に大きな影響があります。 それでも毎日を元気に生きています。

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