医師によりけり~同意と合意

これまで国立病院、2つの小児病院の他、4つの大学病院の医師に診てもらってきた娘。

医師によって言うことはまちまちでした。

救急で掛かった大学病院と最初にかかった国立病院は
【熱性けいれんから小児てんかんに移行したのでは】
ということで、心電図を撮ることことはありませんでした。

国立病院から小児病院への転院は、実は国立病院の医師がとても嫌がりました。
けれど私の不安は拭えなかったので、強く転院を希望しました。
結果
「そんなに言うなら転院でもなんでもすれば良いじゃないですか」
という医師の態度を目の当たりにしました。

人権尊重、患者のQOLの向上、子どもの権利、という人の尊厳に関する考え方が日本に来てから何年経つのかしら・・・
と不信感も募りました。

さて、近年、治療について医師の示す治療方針に患者やその家族が「同意」するという考えは古いものとなりました。
医師は、患者の治療とQOLについて「医師が絶対的な優位性を持って決め」、「患者にその方針に同意させる」という権限を有していません。
医師の説明を聞き、患者やその家族がその話の内容に納得した上で、医師と患者家族とが治療について「対等な立場」で「意見を持ち」治療方針や治療内容に両者が「合意」することにより治療が進みます。

私たち家族はこの「合意」を得られる病院を求めて、転院を繰り返してきました。

治療で大事なことは、命が長らえることはもちろんですがそれだけではありません。
薬の副反応や疾病による活動の制限を抱えながらも、日々生活していきます。
薬による不快感や強すぎる活動制限等により、患者本人が生きている意味を見いだせなくなっては命を長らえるために治療することの意味がない。
だから、納得できるだけの娘個人のデータを示してもらうことが重要。
本人も親の私も納得していればこそ、子どもが辛い時に支えられるのではとも考えます。

そのため、治療方針に少しでも疑問を抱いたら、セカンドオピニオンを受けるのは良いことだと思います。

因みに長らくお世話になってきた小児病院の医師は、3つの大学病院の医師に紹介状を書き、医師同士のつながりで予約を取ってくれるなど、積極的に私たちのセカンドピニオンを支援してくださいました。
私たちが治療に「合意」できるために、力を尽くしてくださいました。
ありがたいことです。

QT延長症候群2型の娘のこと

13歳にて遺伝子検査により先天性QT延長症候群の診断がおりた娘の治療や生活について載せています。 致死性不整脈の1つ、突然死の原因となる【先天性QT延長症候群】。 厚生労働省の難病指定から外れましたが、完治することのない病気です。 5歳から始めたバトントワーリングというスポーツでは、選手として活動してきました。 治療により体調や日々の生活に大きな影響があります。 それでも毎日を元気に生きています。

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