全日本選手権

娘の全日本選手権初出場の日。

会場を前に込み上げるものがありました。

小6の時、東京都大会でノーミス演技により一位を頂いたものの、指導者のお考えにより、選手権関東予選にはエントリーしておらず。大親友が全日本に勝ち進んだため、自分の代わりに頑張って欲しいと応援の気持ちでこの会場に来ました。でも中には入りませんでした。

いつか自分の力でこの会場に入れるように。

いつか自分の力で踊れると良いな。

と。

ところがその年に発症。

死の恐怖を日々感じながらも、ただバトンが続けたくて、死の恐怖から解放されるデバイス埋め込みを拒み、あちこちの病院に行き、自分に合う治療法を求め、しゃべることすら痛い手術を受け。。。

「高校生になったら」と、宣言していた通り、生きるために障害者になることを選択し、合併症とも戦いながら、それでもバトンを続けてきて。

高2の今年。

娘にとってはラッキーな要因が重なり、ミスある演技ながらも全日本への切符を初めて手にしました。5年前に来たこの会場で、あの大親友と共に、年齢のカテゴリーは別ながらも、同じ種目で。

コロナの影響から、一発勝負の決勝戦。

フロアーの娘はとても落ち着いていました。

そして、演技の内容はというと・・・小6の東京都大会以降、久々の本番でのノーミス演技!もちろん、母、大興奮(笑)

指導者の方々、チームの皆も、とても喜んでくれました。

ほどなくして笑顔で観覧席に戻ってきた娘。

指導者の皆さんに挨拶をしてから私のところに来るなり顔を歪めました。

発作で辛い苦しい思いをしても、バトンで結果が出せなくても、決して私に涙を見せなかった娘が、私の顔を見るなり小さく声を上げて涙を流しました。

気持ちが落ち着くと、何事もなかったかのような笑顔で、仲間のところに戻っていき。

ふとスマホを見ると、妹からのLINE。

「ノードロップ?すごい!!今びっくりと嬉しさでちょっと泣いたw」

見てくれて、泣いてくれてありがとう(笑)

妹だけでなく、過去にバトンをやっていた姉も本番をリモートで見守っていたとのこと。

二人を留守番で放置しているのに、文句を言うどころか、遠くからでも応援してくれてありがとう。

この日は、改めて娘を、娘たちを尊敬した日となりました。

QT延長症候群2型の娘のこと

13歳にて遺伝子検査により先天性QT延長症候群の診断がおりた娘の治療や生活について載せています。 致死性不整脈の1つ、突然死の原因となる【先天性QT延長症候群】。 厚生労働省の難病指定から外れましたが、完治することのない病気です。 5歳から始めたバトントワーリングというスポーツでは、選手として活動してきました。 治療により体調や日々の生活に大きな影響があります。 それでも毎日を元気に生きています。

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